第36回スポーツ医学研修会
遠藤郁夫 先生「地域医療としてのスポーツ医学」


演題:「地域医療としてのスポーツ医学」     
講師:小田原医師会健康スポーツ医部会
会長 遠藤郁夫
小田原医師会はスポーツ医学に関心を持っている会員が多く、
地域医療としてのスポーツ医学の展開を視野に入れ、昭和58
年全国に先駆けて小田原医師会スポーツ医学研究会が組織され
た。以来、「いかに健全に生涯スポーツを支援できるか」をテ
ーマに種々の地域医療活動を実践してきたので紹介する。
 まず、手始めに小田原地区での標準的なメディカルチェック
とは何か、十分検討し小田原方式を作り上げた。これはチェッ
クの内容および診断書の書式を標準化した。
 なお、これらの基礎的な研修を終了した地域のスポーツ医に
メディカルチェックを実践する場が必要で、県立スポーツセン
ターおよびリフレッシュセンターの健康管理センターへ出向し、
メディカルチェックおよび運動療法などの指示を出してもらっ
ている。
 いくらしっかりしたメディカルチェックを定期的に受けてい
ても、調子の悪い時には自分で運動を中止する、いわゆる自己
チェックがしっかりできなければ、生涯スポーツを安全に続け
ることは不可能と言う結論に達した。そこで小学校低学年用、
高学年用、成人用の自己チェック、健康観察表などを作り出し
た。
これとは別に小田原医師会では20年前より、小学生を対照に
しっかりした健康教育、特に10才までにセルフチェックので
きる児にしたいと活動している。
 開業の医師に、高齢者でも実践できる運動療法の具体的な指
導法を身につけてもらうために、健康づくりモデルコースを示
し、これに簡単な指導マニュアルを付けた。これは日本プライ
マリ・ケア学会で発表し、その後各地での健康作りコースのモ
デルになっている。その後小田原市内にも他に数カ所モデルコ
ースが作られた。
 市民教育用に健全に生涯スポーツを続けるために、幼児期、
発育期、成人、高齢者用の教材を作り、希望があれば講師の派
遣も行っている。
 熱中症予防には特に力を入れ、夏休み前に体育協会や教育委
員会に提言や申し入れを行ってきた。教材も用意して、市民教
育や指導者講習なども行ってきた。
 その他、競技会の運営の支援や、スポーツ医学の普及活動も
行っている。
以上、小田原医師会での地域医療としてのスポーツ医学への取
り組みを紹介いたしました。